ECHO通信

「正しさ」と「分かりやすさ」【9月予定表】

9月の予定表はこちら↓
2024年9月予定表

 

あっという間に夏が終わろうとしています。

皆さまはいかがお過ごしでしょうか。

お盆は毎年の棚経が終わり、無事にご先祖様をお迎えでき、ほっとしております。

 

今日はこの本を紹介します。

『小学生でもわかる世界史』

 

勉強を教える上で「正しさ」と「分かりやすさ」の2点を意識する必要があります。

よく、教科書にすべて書いてあるのだから教科書を読めばいい、と言われます。

私もそのように思いますし、教科書を丁寧に読み込み、まとめることは深い理解につながります。

 

ただ、その行為には困難が付きまといます。

教科書は「分かりやすさ」のために「正しさ」を犠牲にしづらいのだと思います。

この2つはしばしば両立が難しく、学校の授業よりも塾やYouTubeの方が分かりやすい、とよく言われてきたのはこのためでしょう。

学校では間違ったことは教えられないが、塾では多少不正確でも問題が解けるようになればいい

このような傾向があるのではないでしょうか。

(最近の学校の定期テストは、正しく理解しないと解けない問題も多いですね!)

 

そこでこの『小学生でもわかる世界史』です。

本書は「わかりやすさを求めたあまり、詳しさと丁寧さを犠牲にした暴書」との触れ込み通り、

具体的な国名を出さずに「ヤバい国」としたり、「ボコす」などのかなり砕けた、もとい砕けすぎた表現で歴史の流れを追っています。

 

一見するとふざけた、しょうもない本なのでは?という気がしましたが

実際に読んでみると、歴史の流れを追うという点では、学習の助けになるいい本です。

もともと歴史が得意で、もっと詳しく知りたい人には物足りないかもしれませんが

歴史が苦手で、国の場所や時代の感覚が身についていない人にはおススメです。

ぜひ読んでみてください。思ったよりもよく作られていると思います。

 

「正しさ」と「分かりやすさ」は、学習の両輪です。

今回は「分かりやすさ」に特化した本を紹介しましたが、「正しさ」をないがしろにしていいというわけではありません。

私たちの仕事は「正しさ」を求めながら、可能な限り「わかりやすく」すること。

どちらも大切だということを、子どもたちにも分かってもらいたいですね。