訂正可能性【11月予定表】
11月の予定表はこちら↓
2024年11月予定表
今年は10月まで夏のような暑さでしたが
ようやく秋らしく、というより一気に寒く?なってまいりました。
今日紹介する本はこちらです。
「訂正可能性の哲学」
ちょっと子ども向けではないので、読めても高校生以上でしょうか。
本書は前半と後半の二章から成っていますが、第一章はさまざまな哲学者を参照しながら、共同体を家族と「訂正可能性」から考えておられます。
「訂正可能性」という言葉について、一部を引用します。
だれもが幼いころに経験するように、子どもの世界では、しばしばある遊びがいつのまにか別の遊びに変わってしまうことがある。鬼ごっこをしていたと思ったらケイドロになり、ケイドロをしていたと思ったらかくれんぼになる。・・・規則だけでなく参加者も曖昧だ。・・・よくみるといつのまにか最初の子どもたちはいなくなり、すっかり参加者が入れ替わって、遊びの内容もべつものに変わっているということもめずらしくない。
はっきりしたアイデンティティがあるわけでもなく、参加者が固定しているわけでもなく、新しい状況にあわせてすがたを変えていきながら、それでも「同じなにか」を守り続けていると主張する組織や団体。・・・その強さの源泉はなんなのか。
政治が目指すべき公共性は、開放性の場としてだけではなく、同時に持続可能な場として、したがって訂正可能性の場としても構想されなければならない。
たえず内容や人が変わっていきながらも、変わらずに持続し続ける、そういった訂正可能性の必要性を指摘されています。
私が寺子屋ECHOにおいて大切にしていることは、この「訂正可能性」に近いと思っています。
寺子屋は開校して4年半になります。
その間には子どもたちも、教える先生も変わってゆき、また内容も学校の指導内容に合わせて変化しています。
また子どもたちとの関わりの中では、決して一方向的なコミュニケーションではなく、双方向的な、子どもだけでなく大人も学び成長していける、そういった場を作りたいと思っています。
「ともにあゆむ」にはこのような意味も込められています。
一般的には、子どもたちは訂正可能性に開かれているといえます。
毎日学校へ行ったら新しいことがあり、家庭では時には叱られたりしながら、変化し成長していきます。
そういった機会が少なくなっていく大人にとって、子どもたちの存在が助けになるのです。
その子どもたちのにとって持続的な、安心できる場として寺子屋があればうれしく思います。
ここからは寒くなっていく季節ですが、心も場も温かく、みなさんをお迎えしていきたいと思っています。
11月もどうぞよろしくお願いします。